
【エキスパートによる学校サポート】サービスを始めました、Harukaです。
今日はブログ掲載許可をいただいたので、個人が特定されない形で学校サポートサービスをどのようにしているかをレポートしていきます。まだ途中経過です。ちなみに日本人の方ではありません。
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クライアント様の状況
お子さまがNZ現地高校に在学中。ただ、心の病の問題で登校できない日が続き、出席日数が足りたいために学校から除籍通知(退学とは異なります)が届きました。
ただ、NCEA(National Certificate of Educational Achievement=高校卒業・大学入学のための単位)に必要な提出課題は全てこなしており、全ての教科で最高のExcellence評価を受けています。
今回学校と話し合いをしなくてはいけないのは以下の点です。
- 学校がすすめる通信制学校(Te Kura)はお子さまが拒否。
- 過去に通信制学校は試したがうまくいかなかった。
- 心の病の正式な診断がおりており、投薬治療・カウンセリングを受けている。
- お子さま自身は学校に在籍状態である「所属感」にこだわっている。
- ご家族の中に近年、度重なる不幸。これ以上の精神的苦痛は無理。
- 医療的ケア必要児の学校(NHS)にも所属したが、登校できず。
- 精神的な問題でオンライン授業は受けられず。
- お子さま自身が将来的な大学進学(=NCEAの取得が必須)を望んでいる。
学校からのメールは全て私の方に転送され、学校とミーティング設定をしたというのが今の状況です。
ミーティングでの交渉材料
まず私が一番大事にしたいのは、学校と保護者・生徒の関係を良好にする(保つ)こと。
保護者側の心情だけでなく、ときに保護者とMoE(Ministry of Education=文科省)システムとの板挟みになりがちな学校側の事情も理解している私だからこそ提案できる、両者とも納得の合意点を目指します。クライアント様も、お子さまも、希望が叶ったところで学校との関係が険悪になることは望んでいないはずなので。
話を戻します。今回の学校は今の時点で、私が元理事会メンバーとは知りません。特に事前通知するものでもないので、今の私は生徒・保護者が学校と交渉する際に認められている権利「サポートパーソン(=家族以外の第三者)」として連絡役を担っています。
ただ、ミーティングの際には元理事であること、生徒・保護者の権利に関しての知識があること、同時にMoEと学校システムにも深い理解があることをきちんと告知し、建設的で合理的な話し合いを求めます。感情的で攻撃的な接触は無意味なので、クライアント様にも決してしないようにお願いしてあります。
学校とのミーティングで取り上げたい内容は以下の通りです。
- 欠席日数(連続した20日以上)が基準を超えたことは認識している。
- コロナの影響で欠席日数に関してはMoEから寛容にとのお達しが出ている。
- “校長に連続欠席が一時的なものであると通達済み”の例外項目に該当する。
- 生徒は投薬治療・カウンセリングに協力的で、改善に向けて努力している。
- 生徒にとって在籍状態であることが治療の一部として重要。
- 除籍通達の前ステップとして、学校の対応が十分であったか。
- 生徒は一部マオリであり、ワイタンギ条約に反していないか。
これらが一番最初のステップです。さらにリサーチ済みのスクールビジョン(学校理念)についても触れ、今回の学校の対応はそれに沿えているのかも話し合えればと思います。これで満足な結果が得られない場合は以下のステップへ順番に進みます。
- 校長とのミーティング
- 理事会とのミーティング
- MoEとのミーティング
- ローカルMP(国会議員)への働きかけ
これらが私の提案したステップですが、NZの教育現場ではこの正当な順番をたどらない限り、より上のポジションの方は対応してくれません。4.ローカルMPに関しては私の個人的な経験とコネクションによるもので、一般的な方は大体 2.理事会とのミーティング で解決に至ります(一部そこから裁判になるケースもあります)。
一人の親としてアドバイスしたこと
クライアント様には、学校対応の方は私に任せてもらって良いですとお伝えしましたが、同時に「システム的には除籍決定を覆すのは難しいことも覚悟しておいて欲しい」という現実も申し上げました。元理事としての見解です。
そして、クライアント様が親として今できることは「お子さまが学校外での生きがいを見つけるお手伝い」だということを言いました。そればかりは自分の子どもをよく分かっている親にしかできないことです。
趣味を追求する、似た状況にいる友達を作る、自力で稼ぐ方法を学ぶ、なんでも良いから「生きがい」を学校外に見つけるお手伝いをしてくださいというのが、私からのアドバイスでした。今は不登校という現状だけでも心がいっぱいなのに、その上で学校からショッキングな通達がきて、正直頭も心も学校のことでいっぱいでしょう。
しかしお子さまとLong-term goal(長期的目標)を話し合い、学校以外の選択肢も見つけることができたら、もしかして気持ちが少し楽になって、学校に戻れる状況になることもあるかもしれません。学校に戻ることは何よりお子さま本人が望まれていることなので、そうなれば最良です。
私の娘も学校は相変わらず大嫌いだけど、習い事で自分の居場所を見つけてなんとか人生を楽しめているという話をしたら、クライアント様は泣いていらっしゃいました。痛いほど気持ちが分かるので、なんとか突破口を見つけたいです。
今回は【学校サポート】の中でも、内容的・気持ち的にかなり重めのサポートとなっています。
ただ、私の経験と知識を使って誰かの人生を良い方に変えるお手伝いができるのなら、私を最後の砦として頼ってきてくださったクライアント様とお子さまにとって、学校との良好な関係も保ちつつ、なんとか全員が納得のいく合意点を見つけられたら良いなと、学校規約の細かい細かい注釈部分にまで目を通しているこの数日です。
またお伝えできるようなことがあれば、追って記事にしようと思います。
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