
11歳の障害と難病を持つ娘をニュージーランドで育てています。そのため我が家は公的補助を受ける立場にあります。
娘についている診断名
【障害/Disabilities】
- 自閉症スペクトラム(ASD)
- 注意欠陥(ADHD)
- 発達障害(GDD)
- 知的障害(ID)
【難病/Chronic illnesses】
- 全身性エリテマトーデス(SLE)
- ループス腎炎(Lupus Nephritis)
- 注射恐怖症(Needle Phobia)←難病ではありませんが正式診断
政府から受けられる補助の種類
税金から支払われているお金の話をすると嫌な気持ちになる人もいるので控えてはいるのですが、似た立場の方の参考になればと思い、額は伏せて情報シェアをします。(以下すべて収入上限なし)
- Child Disability Allowance
- Carer Support Days
- Individualised Funding
①Child Disability Allowance
これは障害児本人に支払われるものですが、特に使い道の審査などは受けません。
書類をかかりつけ医(GP)に記入してもらい、認められれば2週に1度の一定額が支払われます。定期的なGPによる更新が必要です。
一定額で、こちらは習い事1回分カバーできるくらいです。
②Carer Support Hours
これはケアラーのレスパイトに支払われるものです。
GPが保健省(Ministry of Health)のエージェント(私の場合はTaikura Trust)に推薦状を書くと、そのエージェントが審査をして「このケアラーはどれくらい大変でレスパイトが必要か」を判断し、年間あたりのレスパイト補助日数が知らされます。
- 障害児を預けるシッター代
- 障害児のセラピー代
- 障害児が使う物品代
こういったものに使えますが、目的は【ケアラーのレスパイト】です。
シッターに預けている間はもちろん、セラピーに行っている間、障害児が安全にケアラーの負担なしで時間を過ごすために購入した物品も、全てはケアラーを休ませることが目的です。
使用目的には審査が入ります。
また、全額カバーするほどの補助ではないので、ケアラーが不足分を負担するのが一般的です。
レシートやシッターさんからのサインををいただいて、後から払い戻しを受ける形です。
③Individualised Funding
我が家の場合はケアラーのレスパイトに支払われるものですが、場合によってはケアラーのレスパイトと、障害児/者の身の回りのお世話両方に支払われるパターンもあります。
こちらは上記・保健省のエージェントが「このケアラーにはさらなるサポートが必要」と判断した場合に、また別のエージェント(私の場合はManawanui)に紹介します。
審査に通ると年間補助額が知らされ、②Carer Support Hoursと違うのは「ケアラーが補助金のマネージメントと雇用をする」というところです。
障害児のケアをお願いしたい人の無犯罪証明書の確認し、正式な雇用契約を結び、税金や年金、ホリデイペイなどの各種手当の管理もします。
物品購入に至っても、事前に「なぜそれが必要か、障害児のケアにどうメリットがあるか、障害がなければ本来必要なかった出費か」などの書類記入もしなくてはなりません。
実は我が家は「頑張れば自力で支払えるのに補助を受けるのは間違い」と思い、何年も使わない状態でいました(あとは正直、各種手続きや管理をする気力もありませんでした)。
同じことを言う障害児ケアラーたちも周りに何人かいたので、それがこの国の価値観で、私たちもそれに倣おうと思ったということもあります。
同時に、レスパイトの重要性にいまひとつピンときてなかったのも確かで、私は心身ともに限界を超えた日々を何年にも渡って送っていたのに「補助に頼るのは恥、自力でなんとかすべき」と思い続けていました。
ただ今年に入って、エージェントの方々から「収入に関係なく補助が下りるのは、レスパイトを取るべき権利はケアラーみんなにあって、それは自分たちが頑張って稼いだ収入から出すべきではないという考え方があるからだ」と言われました。
また、障害児サポートグループの方々の「補助を使うことで政府がニーズを認識してくれるので、認められた補助は使ってもらえると助かります」という声も多く聞くようになりました。
そのため私も今月から「セルフケア」に重視することを決めたのと同時に、こちらもありがたく受けさせていただこうと決めました。
どうせ使うなら、障害児や難病児をケアしているために思うように外で働けない人、もしくは本人に障害や難病があって働きたいけど働き口が見つからない人、などに娘のケアをしてもらうおうと募集をかけているところです。
そして私はこれからも自己実現を目指すと同時に、こういったことに使われる税金をたっぷり納めるためにも、どんどん働いていきます!
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