私には趣味がない。

少なくともニュージーランドにいるこの13年間は、無趣味だ。

この国にいると「夢中になれるものがない」ことが、なんだか恥ずかしく思えてくることがよくある。「つまらない人間ですみません」と穴を掘って潜りたくなる。

結構最近までは「子育てで忙しいから、趣味ないの当たり前だよね」と思っていたが、こちらのママ達はどうやらそうではないらしい。

子どもがまだおっぱいを飲んでる時から、ベビーシッターに預けてでも、趣味の時間を捻出しようとすることが珍しくない。

いや、珍しくないと言うより、むしろ義務に感じているんだろうかと言うくらい、趣味の時間を捻出することに本気だ。

そして、その自分の趣味を子どものことよりも熱く語るし、周りの人々もすっごい興味を持って聞くし、盛り上がる。

例えば友人のSは旦那さん共々、ダンスが大好き。家のガレージにタイルを敷き詰めてダンスフロアにしちゃったし、夜はベビーシッターにお願いして、旦那さんとレッスンを受けに行く。去年はついに、旦那さんとペアとして国内のサルサ大会で優勝。

もう一人の友人のGは、ポールダンスを3年前に習い始めた。気がついたら、ポールダンスのクラスを受け持つ先生側になっていた。

他には読書オタクのAは、自分も作家として本を出版してるし、Kはブートキャンプで自分を追い込むことが大好きで、遠征までする。

私と一番近い感覚と思っていたTは、子どもと始めた空手にいつの間にかどハマりし、見るたびに帯の色が変わる(昇級する)。

こういう多才で趣味を突き詰めた友人達といると、自分の底の浅さが恥ずかしいとさえ思う。

なんでみんな趣味があるの?いつ趣味を見つけたの?

熱く語る友人達に、そんな初歩的な質問をしたことがあったが、
誰も私が納得するような答えはくれなかった。むしろ「質問の意味も意図も理解できない」感じの反応だった。

勝手な分析だが、こちらの文化では「夢中になれるものがある」
というのは、成熟した大人の特権で、余裕の象徴なのではないだろうか。

趣味というのは、人生の必要不可欠外のプラスαであって、精神的、時間的、経済的に余裕がないとできるものではない。

だから、夢中になれる趣味があることは誇らしくて幸せだし、ちょっと無理してでも、頑張って続けられるようにするんじゃないだろうか。

そして、余裕の象徴を求め、最初は「頑張って趣味を見つけた」的な人も中には結構いるんじゃなかろうか。



私も暴飲暴食以上に夢中になれるもの、そろそろ探そうと思う。


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By Haruka