ニュージーランドは一昨日を持って5週間続いたロックダウンが
解除となり、まだまだ行動制限はあるものの、急に選択肢が広がった。

レストランなどからのテイクアウトができるし、店舗には入れないものの、オンラインショッピングができる。

5週間の自炊生活から解放された人々は、ロックダウン解除直後の0時からマックのドライブスルーに並び始めたり(初日は1時間待ちもあったとか)、一部の店の外で、オーダー待ちの人数が膨らみすぎて、警察が出動したり、キウイのノリの良さが悪い方向で目立っている。

みんな、このまま行動制限がどんどん解除されて行くことを疑わず、「元の生活に戻りつつあるのサイコー!」なテンションで生きている様子だが、私は「またロックダウンする日が来るのでは」と一人戦々恐々としている。

私は比較的大胆で大雑把と思われがちな人間だが、「自力でどうにかできないこと」に対しては異常にビビリだ。

今回のパンデミックがまさにそう。

実は私は、メールの記録を見返すと1月15日の時点でマスクを100枚購入している。中国のニュースを見て、なんだか嫌な予感がしていた。まだマスクがタダみたいな値段で売っていた時だ。

そして、その週から、保存の効く食料品を多めに買い始めた。毎週の食費が、純粋に倍になった。

当時は、その話がネタ的に美味しかった。100枚マスクとかウケるー!備蓄って!とみんな笑ってくれた。

遠く中国のウイルスがニュージーランドに到達することは、全然リアルじゃなかったし、そもそもその時はまだ夏休み真っ盛りで
キウイ達の心配事は「今週末のビーチへの渋滞がどのレベルか」だった。

そして2月の終わりに近づいた頃、感染者が見つかり始め、特に1人目の感染者が報道された翌朝は、全国のスーパーが開店から大パニックになった。トイレットペーパー、パスタ、缶詰類などがスーパーから一瞬消えた。

私はその頃までには、食料のストックは相当のものになっており、「ロックダウンにならなかったら、これどうするよ」というストレスと戦っていた。ミニマリストとしては、パントリーと冷凍庫がパンパンな状態であることが、純粋にきつかった。

人々がスーパーで備蓄準備をし始めた頃、今度は私はガーデニングと子どもの工作道具、そしてオフィスの机を買うことに集中していた。

すでにロックダウンの場合の食料は確保できていたので、今度は家の環境を整える方に動きを変えていたのだ。

準備をしている間は「お金ばかり出て行って、ロックダウンに
ならなかったら、これ全部不用品だ」と再びヒヤヒヤし始めた頃、ロックダウンの発表が出た。

ちょうど庭に緑の野菜を全て植え終わり、夫の仕事スペースと息子が一人で勉強に集中できる部屋を作り上げ、娘が飽きないように工作と新しいおもちゃを取り揃え終わったところだった。

だから、ロックダウンが決まったことは、実は私にとって朗報だった。

準備期間が人よりもずっと長かったことも、投じた費用も大きかったから、「また自分のビビリのせいで損した」になることだけは勘弁だった。(実は結構大なり小なり、ビビリによる失敗を相当数経験している)

ロックダウンに入った初日の夜は、何ヶ月ぶりかに安心してよく眠れた。

ちなみにたっぷり買ったマスクは、必要とする友人たちに前日に配り終えた。笑いを提供したのち、みんなの健康を守ることになれたなんて最高だった。

それらの成功体験と、明らかに浮かれテンションのキウイたちの現状を見て、再度自分の中の「備えよ」アラートが鳴っている。

ロックダウンにまたなるんじゃないかと。備えた方がいいんじゃないかと。

今度はペンキやカーテンレールなど、さらに大掛かりな時間つぶしの道具を買うことと、またほんのちょっとずつ食料備蓄を始めることをしている。

この国がまたロックダウンに逆戻りせずに済めば、恐らく我が家のペンキは未開封のまま忘れ去られるだろうが。



今度は「何年ものよ、これ」とペンキで笑える日が来ますように。


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By Haruka