by Haruka

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NZ在住・バイリンガル英語講師のHarukaです。

BTS(防弾少年団)‘Yet To Come(The Most Beautiful Moment)’ を発表してARMY(ファン)たちを喜ばせたのも束の間、今度は活動休止(Hiatus)とか解散(Disband)などの見出しがメディアに溢れはじめました。

【Yet To Come 歌詞】解散も活動休止もない根拠

ARMYのみなさん、安心してください。

バイリンガル英語講師として、英語歌詞部分から「解散も活動休止もない」と感じた根拠を解説していきます。

YTCの作詞にはメンバーの3人・Suga(ミン・ユンギ)さんRM(キム・ナムジュン)さんJ-HOPE(チョン・ホソク)さんが参加しています。グループからの強いメッセージが期待できそうです。

Yet To Comeの歌詞を最初に聴いたとき

切ないメロディラインに影響されたことは否定できませんが、英語の歌詞だけ聞き取った私は「兵役が決定?誰か脱退?」という感想を持ちました。後出しっぽく聞こえると思いますが、これがリリース直後に曲を初めて聴いたときの率直な印象です。

私は韓国語が一切分かりませんし、韓国語部分の英訳も和訳も見ていない状態(意訳/誤訳に影響される可能性がある)です。

ここからは過去楽曲との繋がりなどは考慮せず、この歌の英語歌詞部分のみから感じたことを、いち英語講師の視点から書きます。ご了承ください。

英語の歌詞部分だけ抜き出して解説

Was it honestly the best? Cause I just wanna see the next.

ほんとにあれが最高の瞬間だと思った?
僕はまだこの先を見てみたいんだけどな。

⇨⇨なにか/誰かへの問いかけから始まっています。

「最高だと思った?」は、これまでの功績や活動内容に関してでしょうか。「僕は最高だったとは思わないけど?」←「なぜならこの先が見たいと思ってるから」(=次を見たい=未来に最高が待ってる期待)

Yeah the past was honestly the best. But my best is what comes next. I’m not playin’ nah for sure.

まあね、確かにこれまでの過去は最高だったよね。
でも自分的最高はこれから来るやつなんだ。ふざけてないって、ほんとだって。

⇨⇨ 自分の感覚(最高はまだ)と世間の感覚(もう最高)のズレを感じている印象です。

これまでがある意味最高だったことは認めつつも、 But(でも) の逆説でつないで “my” best ( ”自分的” 最高 ) はこれから来るやつなんだよね、と言っているところがポイントです。

  1. I’m not playing(ふざけてない=本気だ)
  2. nah(playingのnotを再否定のくだけたno=nah)
  3. for sure(間違いない)

三段階で「ほんとだって!」と強く「自分的最高の瞬間はまだこれから」宣言をしています。

ここまで言うんだから大丈夫!

You and I, best moment is yet to come.

きみにとっても僕にとっても、まだ最高の瞬間はこれからなんだよ。

⇨⇨yet to come という表現に「(最高の瞬間は)まだ先」を感じて、このあたりから「ん?」と思い始めました。

「間もなく最高の瞬間がきます」だと、about to comeという表現になるはずなので。

Promise that we’ll keep on coming back for more.

誓うよ、僕たちはこれ以上のもののために戻ってきつづけるから。

⇨⇨ 「なにか大きな変化がありそう」を確信した部分です。しかも、Armyが動揺するような。

私にはあまりにも直球に聞こえて、聴いた人の反応が気になり始めました。

Promise that we’ll keep on coming back for more.

Promiseの意味が持つ重さ

Promise「約束します、誓います」という意味です。個人的な感覚では、 日本語の「約束します」よりは少し重めです。

また「大丈夫、本当だよ、信じて」と相手を安心させたいときにも使うため、ここが ‘Armyが動揺しうる大きな変化’ を予感した根拠のひとつです。

でも不安にならないで!強い誓いの表現であることは確かです。

coming back(戻ってくる)確実性

Promise〜からの一文は「戻ってくることは確実だけど、いつになるかは未定」な印象を与えています。

すでに戻ってくる詳細が具体的に決まっているなら、Promiseもない形で、We are coming back for more. と、現在進行形の形で「(実現ほぼ確実な)未来」を示します。

私だったら株主にビビって本心じゃないとしても We’ll come back in no time.(即刻戻ってまいります)なんて歌詞にしちゃうなと思いました。

なので、彼らは誠実なんだと思います。

keep onが示す未来の継続性

keep on~ 「〜し続ける」という意味です。

keep on coming backということは、1回きりのグループ復活という感じではなく、何度も定期的に戻ってくるよという意味です。継続性を示す英語表現です。

休止(中断)や解散を考えていたら、keep onなんて入れません。

ラップ部分の英語表現

ラップ部分にあった英語表現ですが、多くが韓国語詞の一部だったりして、正確な解釈ができそうにないので、印象的なこのフレーズだけ取り上げておきます。

  • We gonna touch the sky, ‘fore the day we die
    僕らは空を掴むんだ、死ぬその日までに
  • back to one
    →最初(1)に戻る=初心に戻る

「空に触れる=高く上り詰める」と、決断して彼らは改めてやる気に満ちているんでしょうね!

一方で、back to (square) one=最初に戻る/初心に返る こともしたいようです。

だからグループとして戻るのはちょっと先になるかもしれないというニュアンスも曲にいれてるんですね。

【結論】BTSは解散も活動休止もしません

  • これまでとは少し変わるけど安心して。
  • 初心に戻って、もっとすごいの持って戻ってき続けるから。
  • ぼくらの最高の瞬間はまだこれからだから。

以上がバイリンガル英語講師のわたしが Yet To Comeの ‘英語の歌詞部分のみ’ から感じ取ったメッセージです。

BTSの英語歌詞は本当によく考えこまれているなと、英語講師として感心するものばかりです。

彼らのThe Most Beautiful Moment を、わたしも楽しみに待っていようと思います。